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電気設備の教科書 配線 46-47(48-49)

概要

  1. 建築家の声
  1. 46
  2. 47

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電気設備全般の心配事が減らせる「虎の巻」。家を建てる子育て世代が身近に感じられるモデルプランに。建築家が求めるこれからの電気設備とは?本書の内容や、ご紹介している﹁四隅配置+アドオン﹂の概念、今後の電気設備の在り方について、現役の建築家はどう考えるのでしょうか。一級建築士として、住環境と商環境を主に手掛ける寳神尚史さんにお話しを伺いました。寳神尚史HisashiHoujin1975年神奈川県生まれ。1997年明治大学理工学部建築学科卒業。1999年明治大学大学院理工学研究科建築学専攻修了。1999∼2005年青木淳建築計画事務所勤務。2005年日吉坂事務所設立。パナソニック(以下P) 本書「電気設備の教科書〈配線〉」は寳神さんにモデルプランの設計や全体の監修をしていただきました。内容などについての思いを改めてお聞かせください。地震、雷、台風や線状降水帯が心配な現代の防災としてどんな構えをしておくといいか。防犯もすごく心配な時代ですが、何を用意しておくといいか。など、全般にリーチした虎の巻になっているので、参考にしていただけるといいなと思います。建てたり買おうとした時にイメージが湧きやすいプラン・規模感で、身近なものと思ってP 本書の住宅のモデルプランは、どんな生活者をイメージして設計されたのですか?寳神この本は家を建てる時にコンセント計画に役立つ「虎の巻」のイメージなんです。虎の巻を読むとコンセントに関する心配事が減っていくと。そして例えばWi-Fi、これからの通信環境とか。EVコンセントをどうしていくといいか。真ん中に捉えているのは、共働きとか、家族4人ぐらいになって子育てしていく住み手の方たちです。これから住まいを寳神48
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「四隅配置」は納得感のあるレシピであり、思想。四隅配置に「アドオン」するという考え方。電気設備は、空間のノイズにならない、邪魔しない存在にもなってほしい。四隅配置+アドオンは施主様にも参考にしてほしい。四隅配置は実際に住宅を考える時のレシピにもなっていて、すごく便利です。レシピであり、思想でもあります。その先にあるのは「電気設備に関するベーシックの格上げ」という意味なんですね。ベーシックを格上げしていく合言葉としても、すごく機能しそうだなと思います。この言葉が現場にもっと広がって、施主様の不満や困りごとの解決につながっていくと大変良いなと思っています。スイッチも、エアコンも、照明も全部そう。美観と使いやすさのバランスがほしい。さらにはバランスを取らなくていい、欲しいところに取り付けられるような、空間のノイズにならない、邪魔しない存在にもなってほしい。パナソニックさんには大いに期待しています。P 本日は貴重なお話しをお聞かせいただき、誠にありがとうございました。もらえる、皆さんのこれからのくらしのためのベーシックになるものを考えていけるようになればいいなと。もちろんこれから住まいをつくるシニアの方にも参考になるものにしたつもりです。本では四隅配置とアドオン、つまり適宜加えるという説明もあります。これはすごく重要な考え方で、皆さんにも取り込んでいただきたい概念です。例えばテレビがどこにつくのか。四隅のコンセントだけで賄うのではなくて、中間あたりにあるほうが使いやすかったり、コンセントのアドオンが必須のものもあるんですね。なので、セットで1つのレシピとして覚えていただきたいなと思っています。もうひとつ、施主様のくらしの特殊性・個別性に合わせて加える「+α」のアドオンもあります。アドオンと、アドオン+α、どちらも準備していただけるといいと思います。寳神P 建築家の皆様にとって、電気設備はどんな存在で、どう進化していくべきでしょうか。僕たちは空間をつくる仕事をしていますが、空間は床の素材があったり、壁の仕上げがあって、一つの雰囲気をつくり上げるものです。そういった時に、電気設備はなくてはならない存在なんですけれども、時に邪魔でもあったりするんですよね。だからといって、どこかに隠して、使う時に不便というのもよくないです。不便でなく、邪魔でもない、そんなせめぎ合いの存在です。寳神今回コンセントの「四隅配置」という定義を新たにご提案しています。寳神さんのご意見をお聞かせください。四隅配置ってすごくいいと思いました。僕たちは今までの価値観で「部屋の二隅に配置してよし」としてきた感覚があります。それに対して四隅って言っていただくと「あっ」と気づけるんですね。何に気づいたかというと、現代の電気製品の多さに気づいた。必要なコンセント数が増えているという当たり前に気づかせてくれた。そんなキーワードな気がします。寳神P 四隅配置+アドオンという足し算の概念は、僕たち設計者にとってもすごく記憶に残って使いやすいレシピだと思います。同時に、これから住まいを構えよう、新しいくらしを始めようとする住み手の方たちにとっても、記憶しやすい考え方だと思います。ぜひ参考にしていただけるといいですし、料理のレシピみたいに心に留めて「住まいで実現できているか」をプランニングで確認していただきたいと思います。パナソニックさんのリサーチによると、コンセントの不満ってものすごく多いんですよね。住まいづくりで失敗した、困ったという振り返りや不満では、数とか位置とか、リビング、ダイニング、キッチン、寝室に悩みを抱えておられることが分かっていますので、その辺は特に注意して、四隅配置+アドオンを実践していただければなと思います。寳神49

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