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すまいのあかり設計集<テキスト編> 207-208(208-209)

概要

  1. あかりの基礎知識
  2. 技術編
  1. 207
  2. 208

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あかりの基礎知識技術編LEDの発光原理RBGP型LEDチップの基本構造N型基板LEDチップ白熱電球「フィラメントが発光」LED「LEDチップが発光」LEDはLightEmittingDiode(発光ダイオード)の略で、電気を流すと発光する半導体の一種。ではどうして光るのか、簡単に説明しましょう。LEDチップに順方向の電圧をかけると、LEDチップの中を電子と正孔が移動し電流が流れます。移動の途中で電子と正孔がぶつかると結合(この現象を再結合という)し、再結合された状態では、電子と正孔がもともと持っていたエネルギーよりも、小さなエネルギーになります。そのときに電子が保有しているエネルギーの一部が光のエネルギーに変換され発光します。これがLEDの発光原理です。電子の流れ白熱電ラメンLEDチップの基本構造は、P型半導体(+:positive正孔が多い半導体)とN型半導体(−:negative電子が多い半導体)が接合された「PN接合」で構成されます。+ー電流の流れP型N型LEDの寿命樹脂(材料)劣化に影響を与える要因温度・・・・樹脂(材料)の温度が高くなるほど劣化が早い光・・・・・樹脂を透過する光エネルギー・強度が大きいほど劣化が早い従来LEDの問題点100507000光束維持率︵%︶点灯時間(h)寿命現在の寿命定義カラー演出や表示用途の場合は、明るさが50%以下になっても視認性が確保できることから光束維持率は50%時を寿命としている場合もあります。光束が初期値の70%に低下するまでの時間従来の寿命定義光束が初期値の50%に低下するまでの時間電流を増やせば出力(明るさ)がアップしますが、同時に樹脂が劣化し、寿命が短くなります■照明用白色LEDの寿命定義LEDチップ樹脂温度が上昇樹脂の劣化光の強度大明るさをアップ=電流を増やすと明るさの不足電流を増やせば出力(明るさ)がアップしますが、同時に樹脂が劣化し、寿命が短くなりますLED照明器具の光源の寿命はLEDモジュールの寿命のことです。白色LEDモジュールの寿命の定義は、照明器具製造業者が規定する条件で点灯したとき、LEDモジュールが点灯しなくなるまでの総点灯時間または、全光束が点灯初期に計測した値の70%に下がるまでの総点灯時間のいずれか短い時間を推定したものと規定されています。(JISC8105-3:2011「照明器具ー第3部:性能要求事項通則」にて規定)当社では、JISC8105-3:2011「照明器具ー第3部:性能要求事項通則」に従い、LEDモジュールの寿命を推定しています。あくまで設計寿命であり、この寿命を保証するものではありません。照明器具としての寿命は他の光源を使用した器具の場合と同様の考え方になります。光の3原色光の3原色である赤R、緑G、青Bを重ね合わせ、RGBの比率を変えることで、さまざまな色の光をつくることができます。また、赤R、緑G、青Bを全てあわせると「白色」になります。■[白色LEDのしくみ]白色は2色以上の光を混ぜて表現。青色LED+蛍光体方式が主流です。白色LEDのしくみとして主流なのは青色LED+蛍光体方式で、青色LEDの光を蛍光体に通して白色発光させます。青・黄(補色)を混合するより、青・赤・緑の3色を混色した方が、光に赤・緑成分が増えるので、より自然な白に見えます。バクくんアドバイス(一社)日本照明工業会の寿命説明一般に、使用年数が10年を過ぎると、故障率が急に増えることが知られています。(右図参照)「ランプを交換すれば、照明器具はずっと使える。」と考えるのは間違いです。設置後10年が、照明器具の点検&交換の目安です。※10年を過ぎた照明器具は外観だけでは判断できない劣化が進んでいます。※安定器が絶縁劣化によって発煙する、コイルの異常発熱による断線、コンデンサの破損などが報告されています。安全を考え、早めの点検・交換を心掛けてください。使用年数(10時間/1日、年間3000時間点灯)1005005(8)1015年摩耗故障期10年を過ぎると故障がグンと増える!点検・交換計画ゾーン交換・実施ゾーン直ちに交換ゾーン累積故障率︵%︶耐用の限度寿命期適正交換時期JISC8105-1「照明機具ー第一部・安全性要求事項通則」の抜粋■故障率と器具交換イメージ207
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電磁波の波長と光(可視放射)のスペクトルモデリング光色×照度からみた快適性右記はKruithof,A.A.1941.Tubularluminescencelampsforgeneralillumination.PhilipsTech.Rev.6(3),pp.65-73.を元に当社で作成した概念図●出展:「暮らしを彩るあかりの本」PHP研究所色温度と照度には相性があります。高色温度の光は、比較的、高照度の方が快適と感じ、低色温度の光は比較的、低照度の方が快適と感じます。私たちの目に見える光は、波長380nm~780nmの範囲にある電磁波のことで「可視放射」と呼びます。通常、可視放射は無色の光ですが、プリズムを通すと、波長の短い方から青紫、青、青緑、緑、黄緑、黄、黄赤、赤などの色光の縞模様のように見えます。これは、光(可視放射)の各波長の成分を表しています。波長見えない見えない見える0.0004nm380nm400500600700780nm0.001nm10nm20nm200nm380nm780nm0.002mm0.22mm1mm100km宇宙線ガンマ線遠紫外放射遠赤外放射ラジオ電波︵音︶近紫外放射近赤外放射可視放射X線近赤外放射黄緑黄青紫青緑青緑黄赤赤近紫外放射※nmは波長の単位で、ナノメートルと読みます。1nm=10-9m波長快適暑苦しい陰気・寒々しい照度明るい赤っぽい光白っぽい光暗い光色■光色と照度の関係物体に光で立体感を出すことをモデリングといいます。「拡散」と「集光」の光の向き、強さなどによって印象が決まります。人の顔の見え方は、モデリングで変化します。好ましい雰囲気を得るためには、拡散性の光と指向性の光が適切に混合され、指向性の光の照射方向が適当な範囲にあることが必要になります。平均演色評価数・特殊演色評価数・平均演色評価数(Raアールエー)白熱灯はRa100(最大値)・特殊演色評価数(R9~R15)15種類の試験色を、“その光源での色の見え方“と、”同じ色温度の基準光での色の見え方“を比較し、その色ズレの大きさで「色の見え方の忠実性」を評価。■試験色特殊演色評価用(NO.9∼15)赤黄緑青西洋人の肌色木の葉の色日本人の肌色NO.9NO.10NO.11NO.12NO.13NO.14NO.15平均演色評価用(NO.1∼8)NO.1NO.2NO.3NO.4NO.5NO.6NO.7NO.8(参考:JISZ8726「光源の演色性評価方法」)※印刷の都合により実際の色票とは若干色調が異なります。❷❶■光の当り方による立体の見え方基準光との比較で色ずれを評価[基準光]同じ色だとRa100[光源]❶全ての方向から同じ強さの光を照らした場合 ⇒平板的で陰鬱な印象になりやすい。❷強い方向性をもった光で照らした場合 ⇒陰影がきつく硬い雰囲気になりやすい。あかりの基礎知識入門編技術編光光源208

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