ここから本文です。

ステージ&エンターテイメントライティング 175-176(176-177)

概要

  1. ステージライティングの基礎知識
  1. 175
  2. 176

このページのトップへ

このページに含まれるテキストデータ(PDFから抽出された内容)

左ページから抽出された内容
175舞台演出照明の光と影No.投射位置①前上方から②前斜め上方から③正面から④前下方から⑤真上から⑥横斜め上から⑦真横から⑧後上方から安定感がある。強い感情はない。人間的で安定感がある。健康さ。平穏だが無表情で感動がない。不快、不安、緊張感がある。無表情、不安定である。緊張、強い印象、動きがある。きびしい、どぎつい、不安、不快。するどい印象、強い印象。シーリングスポットライトフロントスポットライトセンタースポットライトフットスポットライトサススポットライトギャラリースポットライトステージスポットライトバックサススポットライト感覚・感情照明設備●光の量による照明効果①⑤⑧⑥⑦③④②演出照明は、舞台芸術に含まれます。演劇、オペラ、バレエ、ショーなどの舞台演出効果の一要素であり、劇的空間の創造に関して、近年、重要な役割を果しています。ステージが見えるため、演技が確認できるための照明という根本的な解決を果してからは、視覚的効果の演出という面において、多大な要求が求められ、現在、演出照明の占める役割は非常に大きなものとなっています。演出意図に応じて、その場の明るさや季節感、時間帯、天候の変化などを演劇空間へ再現し、劇的な現実性を表現する写実的な演出手法と、喜怒哀楽などの心理描写をステージに表現するための演出照明の抽象的な演出手法は、劇的創造性を高め、非日常性を持つ劇空間を構築します。写実的手法であれ、抽象的手法であれ、演出照明とは劇空間を構成する一つの要素にすぎなく、装置・小道具・衣装・化粧・俳優などの各々の要素と微妙に絡まり、織り成す内に、融合同化し、劇空間の演出がなされます。そのために、演出照明とは、光の量・光の質・光の色彩・光の方向性を、縦横無尽に駆使する仕事と言えます。ここでは演出照明の出発点でもある「光の方向」「光の量」について、舞台を設定した空間に演出照明器具を設置し、単独光、組み合わせ効果光を実験を通して考えてみましょう。光の方向性による照明効果光源の前後、左右、上下、斜めからの単独、または組み合わせの投射による効果など、それらが照明器具を設置する場所の選定を考えるうえでの基礎になります。●光の方向と顔の表情下の写真は、光の方向による人の顔の表情変化を表わしたもので、前上方向から後上方向までの8方向、さまざまに変化するのが分かります。●光の量による照明効果光と影(明と暗)によって得られる効果と光の照度調整によって得られる効果とがあります。ステージサイドスポットライトステージサイドスポットライトフットスポットライトフットスポットライトシーリングスポットライトセンターピンスポットライトフロントサイドスポットライト平凸スポットライトフレネルスポットライトパーライトエリプソイダルスポットライトフロントサイドスポットライトサスペンションライトサスペンションライトバックフットスポットライトサスペンションライトバックフットスポットライトボーダーライトボーダーライトアッパーホリゾントライトホリゾント幕大黒幕ロアーホリゾントライトボーダーライトフットライト●光の方向と顔の表情①②③④⑤⑥⑦⑧■基本部分照明②ボーダーライトのみの照明舞台全体へ均等な照明を行うことができますが、散漫な印象にもなります。客席側から見た前舞台の演技者面や物の鉛直面照度が不足し、鼻やあごの影が目立ちます。①フットライトのみの照明足元からの均等な照明を行うことができます。地面や床などの下からの光(反射光)、いわゆる面明かりを受け持ちます。単独で使用しますと、背景に沢山の重複した影ができます。③アッパーホリゾントライトのみの照明ホリゾントライトは、ホリゾント幕の上下より地平線、水平線、山岳などの日の出、日没その他の光の描写を受け持つ照明です。アッパーホリゾントライトは、主としてホリゾント幕の上部の照明に使用されます。④ロアーホリゾントライトのみの照明ホリゾントライトの一種で、地平線、水平線、山岳の際などの光の変化を出すために、ホリゾント幕下部よりの照明に使用されます。舞台上の人物や装置が美しいシルエットとして表わせます。
右ページから抽出された内容
176設計資料⑤サスペンションライトのみの照明(A)舞台上部からの演技面の明かりで、写真のような演技者を浮び上がらせるスポットライティング(A)と、演技面全体を明るくするフラッドライティング(B)があります。⑤サスペンションライトのみの照明(B)ステージサイドスポットは、スポットライトをスタンド類に取り付けて、ステージの両袖の客席からは見えない所に置き、真横からの照明をするための照明手法の一つで、通常は、光り洩れの少ない平凸レンズスポットをよく使います。写真でも分かるように、ステージの床面に影が出ないため、人物のみが浮び上がり、立体感を持った独特な雰囲気を演出することができます。さらにステージサイドスポットを片側だけにすると劇的な演出効果を得ることが出来ます(B)⑥ステージサイドスポットライトのみの照明(A)⑥ステージサイドスポットライトのみの照明(B)客席上方からのスポットライトで観客席から見やすい照明ですが、平板な印象を受けやすい照明です。⑧シーリングスポットライトのみの照明⑦フロントサイドスポットライトのみの照明(A)客席前方の両サイドに設置し、舞台を前側面から投光します。シーリングライトよりも立体感がでます。シーリングライトと同じように、投光角が小さくなるほど背景に影ができ、また直接ホリゾント幕に光が当たると、ホリゾント照明の効果を損ないます。フロントサイドスポットを片側だけにすると(B)、立体感があり、演技者の表情が見える照明をつくれます。⑦フロントサイドスポットライトのみの照明(B)客席の最後部から、他の照明とは関係なく、特定の演技者などを追う(フォロー)場合に、全身あるいは胸部以上を投射するスポットライトで、輪郭のハッキリとした照明が得られます。⑨センターピンスポットライトのみの照明ななめうえ(横上方)からのライトは人物やセットを立体的に見せる効果があります。⑩ななめ#Wによる演出(A)⑩ななめ#Wによる演出(B)片方のみにすると安定感のある上に劇的な効果が望めます。さらにサスを加えると人物が浮き上がりさらに立体感が強くなります。⑩ななめ#Wによる演出(C)⑪フットスポットによる照明・下手#64、上手#88、ステージサイド#87スポットライトを使って、フットライトのような使い方をし、対象物の影を故意に背景に出すことによる効果を狙った手法で、上手・下手で色を違えて、より一層の効果を狙ったものです。フットスポットの効果により、幻想的な雰囲気がよく演出された、インパクトの強いライティングとなっています。

このページのトップへ

VAソリューションカタログ
WEBカタログをiPad・iPhoneで見る方法
WEBカタログをAndroidで見る方法