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77スペクトル(分光) 私たちの目に見える光は、波長380nm〜780nm(ナノメートル)の範囲にある電磁波のことで『可視放射』と呼びます。電磁波にはその他に、目に見えない赤外放射・紫外放射・X線などがありさまざまな分野で応用されています。通常、私たちは可視放射を無色の光として見ていますが、プリズムを通して見ると、波長の短い方から青紫、青、青緑、緑、黄緑、黄、黄赤、赤などの色光に分かれ、虹のような光の縞模様として見ることができます。この縞模様は、光(可視放射)の成分を表わすものです。標準比視感度(明所視) 可視放射の場合、波長の違いによって成分(光の色)が分かれるだけではなく、明るさの感覚も違ってきます。たとえば、黄や緑の光は明るく感じ、赤や青の光は暗く感じます。このように目が感じる明るさは、同じエネルギーの光でも、その波長によって異なり、人間が最も明るく感じるのは黄緑系の光(555nm付近の波長)です。 下の表のように、波長555nmの明るさを1とし、これと同じエネルギーをもつ他の波長の明るさを比較値で表わしたものを、標準比視感度(明所視)と呼びます。自然の光 自然の光は、常に一定ではありません。日中と朝夕とでは、自然光の入射する角度や方向とともに、光の強さ・光の色が大きく変化します。また、雲や霧の状態、季節ごとの黄道(太陽の軌道を表わす大きな円)の位置にも影響されます。 「自然光で見たときと同じ色に見える照明」とよくいわれますが、これだけではいつの自然光のことかわかりません。そこで、CIE(国際照明委員会)では色温度ごとの「標準の光」というものを定めています。より一般的に色を比較するために、安定した光が求められる自然の条件は、「晴れた日の、日の出後3時間から日没の3時間前までで、太陽の直射光を避けた北窓からの天空光」とJIS規格では実用上定めています。光の3原色 光の3原色である赤(R)・緑(G)・青(B)を重ね合わせると、人工的にさまざまな色をつくり出すことができます。RGBの比率が変われば、光の性質も変化することから、人工光をつくり出す際には、RGBの混合比率が重要なポイントになります。このような光の3原色を応用して開発されたのが、“3波長域発光形蛍光灯”「パルック蛍光灯シリーズ」です。分光分布とは… 光源から放射している光を波長毎に分割・測定し、青紫から赤までの光がどの程度の割合で含まれているかを表わしたのが分光分布です。以下に当社の代表的なランプの分光分布を示します。光色と色温度 光源の光色には、赤味を帯びたものや青味を帯びたものなどがあります。しかし、光の色を人間の主観で表わす場合、見る人によって微妙に異なってしまいます。一般に、光色を物理的・客観的な数字で表わしたものが色温度です。色温度 色温度は、K(ケルビン)で表わされます。色温度が低くなればなるほど赤味がかった光色になり、色温度が高くなればなるほど青っぽい光色になります。例えば、晴天の日の昼間の光は色温度が高めで、白に近い色に見えます。さらに色温度が高くなって7000K以上になると、青味を帯びはじめます。逆に日の出後や日没前の光は色温度が低めで、2300K以下で赤味を帯びはじめます。色温度の影響 色温度の高低は、温涼感(温かいイメージ・涼しいイメージ)に影響を与え、空間の雰囲気を左右します。ただし、ここで注意していただきたいのは、色温度の違いは、色の見え方の良否とは関係がないということです。つまり、赤味のある色温度の低い光源が、赤いものを美しく見せるということではありません。光とあかりの基礎知識[電磁波の波長と光(可視放射)のスペクトル]波長見えない見えない見える0.0004nm380nm400500600700780nm0.001nm10nm20nm200nm380nm780nm0.002mm0.22mm1mm100km宇宙線ガンマ線遠紫外放射遠赤外放射ラジオ電波︵音︶近紫外放射近赤外放射可視放射X線※nmは波長の単位で、ナノメートルと読みます。 1nm=10-9m近赤外放射黄緑黄青紫青緑青緑黄赤赤近紫外放射電球色相当(2700K)波長(nm)100806040200400500600700分光パワー︵%︶*エネルギーの最大値を100%として表示ENW(5200K)(Ra84)100806040200400500600700分光パワー︵%︶波長(nm)*エネルギーの最大値を100%として表示ED(6500K)(Ra84)分光パワー︵%︶波長(nm)*エネルギーの最大値を100%として表示100806040200400500600700波長(nm)*エネルギーの最大値を100%として表示電球分光パワー︵%︶100806040200400500600700ダイクロビーム分光パワー︵%︶400500600700100806040200波長(nm)*エネルギーの最大値を100%として表示(2000K)(Ra25)分光パワー︵%︶波長(nm)*エネルギーの最大値を100%として表示100806040200400500600700[LED電球][電球形蛍光灯][ハロゲン電球][蛍光灯][電球][高輝度放電灯(高圧ナトリウム灯)]RBG[光の3原色]光とは1光の色(色温度)2暗く感じる明るく感じる暗く感じる比視感度波長(nm)青紫青緑黄緑黄赤赤黄緑青1.00.80.60.40.2380400500600700780[標準比視感度(人の目が明るさを感じる度合い)曲線]蛍光灯電球ハロゲン電球あかりの百科事典生産終了商品の代替推奨商品一覧品番索引
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78演色性とは 光源の種類によって、対象物の色の見え方が異なってきます。色の見え方に及ぼす光源の性質を演色性といい、一般的に演色性のよいランプは色の見え方がよく、演色性が劣るランプは色の見え方が悪いランプということが言えます。平均演色評価数(Ra)の考え方 光源の演色性の程度、つまり色の見え方のよい・悪いを表わす代表的な指数が、平均演色評価数(Ra)と呼ばれるものです。これは、中程度の鮮やかさで明るさが等しい8色の試験色票の色ズレの平均値から出されます。平均演色評価数(Ra)の基本的な考え方は、基準光(基準に定められた光)で見た各色彩に対し、それぞれのランプで照明したときの各色彩の再現がどれだけ“忠実”かを示しています。平均演色評価数(Ra)の数値 あるランプの照明下で各色彩が基準光とまったく同じ色彩に見える場合、そのランプの平均演色評価数(Ra)は100という数値になります。ただし、平均演色評価数(Ra)は色の再現の忠実度を表わした指数で、色の好ましさを表わしたものではありません。このため、平均演色評価数(Ra)が低く、色ズレを生じていても、色彩によっては好ましく見える場合があります。しかし、人の顔のようにわずかでも色ズレすると不自然に感じたり、不快感を味わう場合もあります。したがって、単に平均演色評価数(Ra)が低いというだけで、そのランプの実用的な価値が低いとはいえませんが、一般的に平均演色評価数(Ra)が80以上あれば、色彩の見え方を実用的に満足させるものだといわれます。光とあかりの基礎知識●ハイカライト高演色形(2500K)演色本位形高圧ナトリウム灯演色本位形高圧ナトリウム灯色温度光の色自然光人工光源12000K10000K9000K8000K7000K6000K5000K4000K3000K2000K●快晴の北空青味がかった光色赤味がかった光色白っぽい光色●曇天●晴天昼光●平均正午の太陽光●日の出1時間後●満月●日没1時間前●日の出40分後●日没40分前●日の出30分後●日没30分前●日の出20分後●日の出●日没●日没20分前●日の出2時間後●日没2時間前●午後3時●午前9時5300K3300KLED電球高輝度放電灯電球・その他蛍光灯・ハロゲン電球●スカイビーム(6500K)●スカイビーム(6000K)●セラメタプレミアS(3000K)●セラメタプレミアSPD(2800K)●セラメタ(3000K)●クール色(3波長形昼光タイプ)●ナチュラル色(3波長形昼白タイプ)●ナチュラル色(3波長形昼白色)●フルホワイト(昼白色)●白色(3波長形白色)●温白色(3波長形温白色)●温白色●スタジオ用ハロゲン●200形電球●アセチレン炎●石油灯●ろうそくの炎●100形電球●60形電球●40形電球●電球色(3波長形電球色)●一般照明用ハロゲン●白色●クール色(3波長形昼光色)●昼光色●電球色相当(3000K)(2800K)(2700K)●ハイカライト高彩度形(2800K)●セラメタプレミアS(2900K)●セラメタ(4200K)●セラメタプレミアS(4200K)●マルチハロゲン灯SC形MF400L/BUSC/N(4200K)●セラメタプレミアSPD(3800K)●バラストレス水銀灯BHF200-220V500W/N(3700K)●セラメタプレミアS(3500K)●セラメタ(3500K)●蛍光水銀灯HF400X/N(4100K)●セラメタH(4000K)(4100K)●昼光色相当(6700K)(6500K)●昼白色相当(5000K)●白色相当(4000K)●温白色相当(3500K)●ハイゴールド NH360FLS/N(2000K)効率本位形[色温度の概数とその光色(代表例)]平均演色評価用(NO.1∼8)特殊演色評価用(NO.9∼15)※印刷の都合により実際の色票とは若干色調が異なります。赤黄緑青西洋人の肌色木の葉の色日本人の肌色NO.1NO.2NO.3NO.4NO.5NO.6NO.7NO.9NO.10NO.11NO.12NO.13NO.14NO.15NO.8[演色評価色票]演色評価数には〈平均演色評価(Ra)〉と〈特殊演色評価数(R9〜15)〉があり、各々左図のような試験色票を用いて調べます。演色性3色温度:7200Kのイメージ温涼感の目安5300K以上涼(クール)5300K〜3300K中間(ニュートラル)3300K以下温(ウォーム)色温度:5000Kのイメージ色温度:2100KのイメージJISZ9112:2019「蛍光ランプ・LEDの光源色及び演色性による区分」演色性の種類光源色の種類記号演色評価数の最低値及び3波長域放射束比の最低値RaR15rt3波長域発光形昼光色EX-D,ED808550昼白色EX-N,EN白色EX-W,EW温白色EX-WW,EWW電球色EX-L,EL狭帯域発光形蛍光ランプの演色評価数及び3波長域放射束比の最低値演色性の種類光源色の種類記号演色評価数の最低値RaR9R10R11R12R13R14R15普通形昼光色D69-------昼白色N67-------白色W57-------温白色WW54-------演色AA昼光色D-SDL8876-----88昼白色N-SDL8672-----86白色W-SDL8468-----84演色AAA昼白色N-EDL9588889390939393[広帯域発光形蛍光ランプの演色性の最低値]*2024年3月末日パナソニックは電球形蛍光灯、高輝度放電灯の生産を終了しました。蛍光灯電球ハロゲン電球あかりの百科事典生産終了商品の代替推奨商品一覧品番索引
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